だけど届くことはなく――――母は可愛らしい鞄一つを持って家から出て行った。 凛(りん)は前髪をくしゃっと掴み、はぁ、とため息をつく。 「…またしばらく一人か」 凛(りん)のスマホの着信音が鳴った。 凛(りん)は電話に出る。 「もしもし? めい?」 『凛(りん)、会いたい』 めいは彼女で俺の救い。 「じゃあ俺の学校で」