「え? 名前、雪羽(ゆきは)ちゃんだよね?」 ――――雪羽(ゆきは)。お前の名前だろ? 相可(おおか)くんの時も驚いたけど…。 わたしの胸がじ~んと熱くなる。 茨(いばら)さんも名前、知っててくれてたんだ…。 わたしは、口を手で押さえながら涙を零す。 その涙が、頬をぽろぽろと伝う。 茨(いばら)さんは動揺する。 「え、どうしよ…泣かせちゃった?」 「名前知ってるって思わなかったから…嬉しくて…」 「同じクラスなのに知らない訳ないじゃん」 茨(いばら)さんは笑いながら言う。 わたし、こんないい人に嘘をついたんだ。