優里に出逢ったのは、全くの偶然だった。 その日は昌と映画を観ることになっていた。 昌は恋愛映画が大好きで、最近出来たばかりの彼女と一緒に観たいのだが、万が一泣いてしまったらみっともない。だから予習で俺とまずは観たいのだと言う。 昌はおっとりした奴で、俺とは正反対だ。 でも、そんなとこが逆に合うのかも知れない。 ガキの頃からの悪友、昌の頼みだ。黙って聞いてやろう。 先に着いた俺は、スクリーンのちょうど真ん中の少し後ろの席のチケットを連番で取った。 .