冬の春


「ところで、ここにある家具は大悟さんが造ったんですか?」

「いいや、オーナーだよ。俺は助手だから」

「そうですか」

「俺の家具は作業場にあるんだ。まだ完成してないんだよ」

「見たいなぁ!」

「完成してないからまだダメだけど、小物だったらあそこにあるよ」

「え、どれですか?」



大悟さんは部屋の隅にある飾り棚を差したので、私はその棚に近付いて行き、じっくりと眺めた。


「へえぇ、照明スタンドとか写真立てを造ってるんですね」

「それは初期の作品で、非売品なんだ」


それらは、流木や石を使ったナチュラルな作品だった。


「素敵な作品ですね」

「そう? ありがとう」


私はお世辞ではなく、心からそう思った。