冬の春


電車に揺られて3時間。

あの静かな駅に到着した。


『恋の実駅』


名前だけは綺麗なんだけど……と思いながら海岸までの道のりを歩く。

相変わらず、誰とも会わない寂しい町。

ポツポツと民家があるだけで、静まりかえっている。


正月だからいないのかなぁ?



海岸にも人はいなく、波の音だけが響いている。

私はこの前と同じ岩場に腰を下ろした。

この前は気づかなかったけれど、遠くの岬には灯台が見える。


「寒いけど、気持ちがいいなぁ」


と思いっきり伸びをした。


ここは故郷と似ているようで似ていない。

やっぱり海があるからだろうか?