迷いの森の仮面夫婦


「結婚したからこそ、もうアイリーンには会いに来ないって思ったのにぃ……
ねぇ、愛莉、私今すっごく幸せなんだよ?
海鳳は家でもすごく優しくって、いつも私の下らないお喋りに付き合ってくれるの。
代わりに朝ご飯を作ってくれたり、お土産にってスイーツもいっつも買って来てくれるのっ! なのにっ!なんでっ!」

「はいはい、いっつもラインや電話で聞いてるから知ってるわよ。
あんたってば、海鳳さんから貰った物だからってコンビニの袋まで大切にする程の生粋のストーカーじゃない。」

「だって…海鳳がくれた物は初めては全部記念なんだよ……。
もうアイリーンには会いに来ないって思ったのに…。」

海鳳を追いかけてラスベガスまで行った事に愛莉は呆れ返っていた。

しかし、その後ラスベガスで出会い後に結婚までこぎつけた時は呆れながらも、行動力だけは尊敬する、と言った。