夜のラスベガスの光景は圧巻だった。気温も下がって過ごしやすくなってきた。
高層ビルが立ち並び、宝石のようなカラフルな原色の光を放つ。とにかくすべてにおいて派手でおもちゃ箱のようだ。 少し街中を歩けば、人だかりが出来ていて路上アートやピアノを弾く人。
さすがはショーの街である。 歩いて街並みを見るだけでも楽しいし、感動する。
歩いている人々の肌の色も目の色も様ざまだ。 カジノビルが立ち並び、ビルの電子パネルに様々な映像が映し出されて、見るもの見るもの珍しい。
これが普通の日常なのだろうが、まるで街全体がショーのようになっている。
下調べをしているうちに、観たいショーもあったしカジノもしてみたかったけれど
「一体どこにいるの?!」
改めて計画性のない旅行だったと痛感している。
ストーカー紛いな事をして、海鳳がラスベガスに滞在中に来てみたはいいものの…
愛莉の言う通りこれは行き当たりばったりな行動で、海鳳に会える保証なんてどこにもない。



