迷いの森の仮面夫婦


「さーって、これからどうしよう…」

少しだけ固いベッドに寝転びながら、これからの事を考える。
今現在、海鳳がラスベガスに滞在しているのは確かな情報だ。

本人が行っていた通り、看護師たちの噂でも早乙女先生が一週間休みを取ってラスベガスに行くんだって、という話でもちきりになっていた。

しかし自分の無計画さには呆れる。  ネットでラスベガスの情報は調べたから、取り合えず有名な観光地を回って見よう。

…けれど、海鳳が有名な観光地回るのだろうか。そんなミーハーなタイプには見えないし、仕事も兼ねた旅行だと言っていた。

それでもぼんやりとしているだけでは、海鳳には会えない。  鏡の前でメイクを直して、バックを手にした私は取り合えずラスベガスの街に出て見る事に決めたのだ。

取り合えずお昼に外を歩くのは暑すぎるので、ウーバーを使い有名なショッピングモールでウィンドウショッピングを楽しむ事にした。

中心街はどこを歩いても人だらけで、そこらかしこで英語が飛び交っていて不思議な光景だった。