「え?!ラスベガス?!
一体、いつどこに?!日時はっ?!
あっと。コホン、海外旅行は物騒な事も多いですからね。 私がタロットで運勢を見てあげましょう。」
結構無理やりな理由だったけれど、海鳳から仕事を兼ねての旅行の日時を聞きだす事に成功した。
タロットカードをジッと見る振りをして、適当な事を口にしてしまう。
「…異国の地で、運命的な出会いがあると出ています」
「運命的な出会い?」
「ええ、これは十年に一度…!いやいや、二十年に一度の強運のカードですっ。
異国の地で、あなたと出会う女性がこの先のあなたの運命を変えます。
う~ん、日本人女性って出ていますねっ……」
「女性…ですか。 はは、アイリーン先生の占いに通っていてこう言うのはなんですが、俺って運命とかは信じないタイプなんですよ。
でも少しだけ、気に留めておきます。」



