「へえ、そんな事も分かるんだ。 一応医者をやってます。俺占いなんてちっとも信じてないけど、びっくりだな」

「ええ、命に携わる職業とカードが指しています」

横に置いてあったタロットカードを取り出して、いかにもな風を装いシャッフルする。 どう見ても怪しいけれど、酔っ払いだからいけるか?!

「家族とは疎遠になっているとタロットには出ていますね、何か心当たりがありますか?」

「まあ、一応家でもクリニックを経営しているんですが経営方針というか理念が合わないので
疎遠といえば疎遠ですね」

これも病院の看護師情報である。 海鳳は高塚先生を尊敬していて、実家のクリニックを継ぐ事は断固拒否をしているのだとか。

「あと、心に深い悩みがあるようですね。 迷っている、と出ています。
どうしようもなく焦っていて、救いを求めています」