あの時海鳳は一人でベラージオのスイートルームを取っていた。

ベラージオのスイートも素敵だったけれど、今回取ったシーザースパレスを取ってくれた。レストラン、プール、カジノは勿論ついていて
スパやショッピング、ショーまで満足させてくれる老舗ホテルであった。

スイートルームという事もあり、大騒ぎしてしまう程お部屋が広かった。

窓からはベラージオの噴水ショーが一望出来て、幻想的な光に包まれている。
初めてきたラスベガスで、海鳳の部屋から見た景色と同じ。
けれど、あの時とは関係は一変してしまった。

「本当にラスベガスって見てるだけでワクワクしちゃうよね」

「まあ…。街並みは幻想的っていうか、すごいよなぁ…」

「それに昨日はカジノ勝っちゃうし!マジでラッキー。いひひ」

「ビギナーズラックっていうんだよ。雪穂はのめり込んでマイナスになりそうだから、ほどほどにね」