「こんな高価なプレゼント初めて貰ったよ~~…え~~びっくり。本当にこんなにいっぱいよかったのに…」

「これが二十五個目のプレゼント」

海鳳が手のひらに乗せた小さな箱のリボンをゆっくりと外していく。

中からは中央に小さなダイヤモンドがひと粒ついている、ピンク色のお花があしらわれたネックレス。

見た瞬間、再び涙がこみ上げる。

「すごく…可愛い…」

「実際店舗に行ってめちゃくちゃ迷ったんだ。 これは凪咲に選んでもらった物じゃないから自信ないんだけど、雪穂に一番似合う奴にしてみた。
髪を上げて、後ろ向いて。つけてあげる」

海鳳が後ろからネックレスを付けてくれて、それを確認するように鏡を見るとまた涙がこみ上げてくる。

その顔を見て、海鳳は笑いながら「泣き虫」とからかった。