「うるるん。
 勝手にいなくなって、ごめんね」



「……いぇ」



「実は、これを取りに行っていてね」



これって……



「楽譜……ですか??」




五線譜に、

手書きの音符が躍っていますが……




「うるるんを思って、曲を作ったの」




ひゃい?



私なんかために……曲を?



「今日、学校に行っている間にね」



「そんな短時間で、作ったのですか?」



「曲だけじゃなくて、歌詞もあてたよ」



幸せすぎて、脳がついて行けません。



「先生達も、授業を聞いていない僕に
 気づいたみたいだけど、
 微笑んだら見逃してくれたんだ。

 日頃の行いが良いからかな?って。

 自分で言うことじゃないか。アハハ~」