HONEY BUNNY P!NK♡⦅前編⦆

 
「モモちゃ~ん?」
「な、なんでもないです。それより、ほら、あそこ。アンタが行きたがってたなんとかってドリンク売ってる店じゃないですか?」
「え、あ!ほんとだ!ちょっと買ってきていい?飲みながらバイト先までの道、お散歩デートしよ~!今日はコンビニだよね?」
「……お好きにどうぞ」
「うん!好きにする!!」


少しだけ待っててねとモモちゃんから離れた途端、聞こえた声。


「あれ?〝モモ〟こんなところでなにしてるの」


可憐な、女の子らしい高い声だった。耳に通したばかりのサングラスを僅かにずらす。落ち着け、別に悪いことをしてるわけじゃない。私も、モモちゃんも。堂々としてればいい。


「ああ、めぐるか。別に、ちょっと用があっただけ」
「ふぅ~ん、あ、ねえ。これからバイトでしょ。私もコンビニ行きたいから一緒に行っていい?」
「いや、それは……」
「なんで?誰か待ってるの?もしかして七生?」
「七生じゃない」
「なーんか煮え切らないね。変なモモ」