HONEY BUNNY P!NK♡⦅前編⦆

ひどいのはこのキッチンの惨状の方だろうに。いや、ほんとひどいな。強盗でももう少し気ぃ使って荒らすわ。なんなら荒らさず金目の物だけ盗むわ。というか、その金目の物が粉まみれだったり水浸しだったりして泣いている気がする。あとで助けてやらないと。


「重曹は……ああ、あった。良かった」


まずは黒焦げ鍋の応急措置。てか生き返るのかな、これ。不安。


「ま、まあ、キッチンは見なかったことにして。リビングはちゃんとおもてなし用にセッティングしてあるよ」
「ワインとか出してないでしょうね」
「それは流石に自重した!」
「自重以前の問題だろ」
「美味しいジュースと紅茶にしてるって。あとはお好みでコーヒーも。んも~!信じて?!あ、七生くんごめんねー!こっちこっち、適当に入ってきて~!スリッパは好きなの使っていいよ」
「あ、七生わりい」
「…………仲めっちゃいいね?」
「でしょ♡」「別に」


返事は残念ながら重なり合わなかった。なんだ二人してその顔。