『わあ、カフェみたい』
簡単な料理で子供みたいにはしゃいで。
『別に言いたくないこと言わなくていいよ!モモちゃんは家がなくて困ってる!私は部屋が余ってて困ってる!win-winじゃん!!』
損得勘定ガバガバで。
『えっ!マジ?!ひゃ~!天国じゃん!ねねっ、フレンチトーストのおかわりもいける?!ふわふわ!とろとろ!きらっきらっ!!』
語彙力は小学生。もしくはそれ以下。でも。
『なぁんか、一緒に家に帰る相手がいるのっていいね』
無邪気に、今度は煤なんてついてない綺麗な顔で。やっぱり彼女は笑うのだ。それがひどく懐かしいものに思えて、むず痒かった。



