HONEY BUNNY P!NK♡⦅前編⦆



いっそ清々しい程に燃え盛るアパート(だった建物)を遠巻きにぼんやりと見つめながら、けたたましいサイレンの音を二人で聞く。


「燃えちゃったね」
「燃えましたね」
「派手にね」
「派手でしたね」


なんとなく離せなかった手首から試すように指を絡めてみても、モモちゃんは拒否することなくすんなりと受け入れてくれた。


「モモちゃん行くところは?」
「……ないですね」
「そっか。実家は嫌なんだよね」
「あんなところに帰るぐらいなら野宿します」


やけに食い気味に被せてくるなあと笑って、指先に力を籠める。