「そういえば、モモちゃんもだけどよく私だってわかったね」
「俺は変装の時の特徴と雰囲気を先に聞いてたんで。聞いてなかったらわからなかったと思います。ほんとに全然イメージ違うし」
「そっか!なら良かった~!モモちゃん変装甘いとかっていうからさあ。この格好の時にバレたことはないんだけど、今日は周り若い子ばっかりだしね。すこーしだけ不安だったんだ」
よし、気を取り直して行こうかと。七生くんと肩を並べて歩きだす。コツコツと二人分のヒールの音が廊下に響いて、一緒に笑った。
「女装、本気だねえ」
「クラスの女子が張り切っちゃって。オリもある意味すごいっすよ」
「わっはは!それは楽しみだ」
「あの行列、ほとんどがオリ目当て」
「あ、やっぱり?そんな気がしてたよ~!機嫌わるそ~」
「大正解!クッソ機嫌悪いです」
もう一度、顔を見合わせて笑いだす。こんなにかわいい子まで独り占めしちゃって申し訳ないな。せめて売り上げには貢献しよう。そう心に決めて、モモちゃんの驚く顔と怒っている顔を天秤にかけ、どっちに傾くかなって想像して最後は一人でこっそり笑った。



