次の日、私と雷斗くんはあの日の私が彼女です発言から毎日一緒に登校しているので、学校の人たちは少しずつ慣れてきたのか私を見る視線が減ってきた。


(ふぅ。少しずつですがやっとヒソヒソ話が減ってきましたね、よかった……)


 一時間目、教室の中をたくさんの声が飛び交う。意見を言う人、それに賛成する人、反対する人。


 たくさんの意見が混じり合い、形になっていくのを私はじっと動かず聞いていた。


(やっぱり私には無理です。雷斗くんはああ言ってくれたけど……)


 スラっとしたモデル体型で黒のショートヘアーがよく似合う委員長、伊藤明日香(いとう あすか)さんの全体が引き締まるような声が教室に響いた。


「じゃあ、カフェに決まり! だけどただのカフェじゃ他のクラスと被るかもしれないから、なん一味違うカフェにしたいんんだけど何かいい案ある人〜?」


 確かに他のクラスと同じになってしまったら埋もれてしまいますもんね! さすが委員長さんです!


「メイドカフェは〜?」
「ありきたりすぎじゃない?」
「はーい、和風カフェとかは? それで着物風のウエイトレス服とか可愛くない?」
「それあり! 女子の着物とか男的には最高!!!」


 どんどん話は進み、なんだか和風カフェに決まりそうな勢い。


(和風かぁ〜ぷるぷるのわらび餅とかいいなぁ、どらやきとかも食べたいな〜)


 なんて一人で妄想するのは誰にも迷惑をかけないので大丈夫。