小学生の頃私はイジメにあっていた。それも典型的なイジメ。貧乏な私の家は着る服も毎回同じようなもの、持っているものはずっと使っているからどんどんボロボロになっていく。それをみて「うか菌がうつる〜」「貧乏だからこいつ風呂もきっと入ってないんだぜ」「くっせー」「きったね〜うか菌だ」と罵られた。


 イジメられている私を見て幼馴染の翔ちゃんは何度も何度も庇ってくれた。庇ってくれたからこそ、仲の良かった女子からもイジメられ避けられるようになった。翔ちゃんはサッカー部で顔もイケメン、そんな人気者の翔ちゃんに守ってもらっている幼馴染の私が気に食わなかったのだろう。いつの間にか私の周りには誰一人いなくなってしまった。


 翔ちゃんはそれでも一緒に居てくれると言ったけど私は断った。このまま翔ちゃんが私の側にいたら翔ちゃんも仲間はずれにされてしまう事を恐れ、翔ちゃんにも申し訳なくて、小、中学では一言も話さず、高校は自転車で通うには少し遠いけれど誰も自分を知らない場所にした。翔ちゃんが同じ高校ってのは入学してから知ったけど高校生になった今も学校では話さない。