国宝級美男子のお世話は甘い危険がいっぱい〜私の心臓いくつあっても足りませんっ〜

 雷斗くんの事を考えていたらお風呂が沸きました、お風呂が沸きました、と電子音が知らせてくれた。


(ふぉぉ〜今どきのお風呂はこうやって教えてくれるんだ! 凄いハイテク!)


 自分の家のお風呂は蛇口からドボドボお湯を出してお湯を溜めていく古いお風呂だからついうっかり入れすぎると溢れてしまうときがある。その時のお母さんときたら「もったいないでしょう!」と、かなり怖い。


「羽花、風呂に行くよ」


「ふぇい? え? ちょっとっ、ららら雷斗くん!?」


 急に現れた雷斗くんにグイッと手を握られ連れてこられたのはお風呂場。洗面所には大きな鏡、ドラム式の洗濯機もある。ここも凄く綺麗でホテルのお風呂みたい。テレビで見たことあるだけで行ったことは無いですけどね……


「じゃあ入ろっか」


 ん? 入る? どこに?


「羽花、脱がせて」


 んん? ん――?


「わ、私が雷斗くんの服をぬぬぬ脱がせるんですか!?」


 そんなの絶対に無理! 国宝級美男子の素肌を見てしまうなんてっ。鼻血案件です!


「当たり前だろ、自分じゃ脱げないし、ギプス濡らせないからな。手伝ってよ」