大きな一流ホテルを貸し切って行う一ノ瀬五十周年パーティーには多くの人が集まり、学校の体育館よりも広いロビーがたくさんの人で埋め尽くされていた。なんだか有名人もたくさん来ているようだが私はテレビを一切見ないので有名人とかは全く知らない。雷斗くんがその都度私に耳打ちで「あの人は有名な歌手」「あの人はうちの株主さん」と教えてくれる。
(こ、これは想像以上に凄いです。でもこんなにたくさんの人がいたら私なんて蟻ののうなもの。雷斗くんのお父さんも私の存在に気がつくかどうか……)
雷斗くんは全ての人を把握しているようで、格の違いをやっぱり思い知らされた。思い知らされたけど、そんなことじゃもうめげません!!!
「じゃあ、親父のいる控室に顔出しに行くよ。大丈夫か?」
「は、はいぃぃぃっ。大丈夫です!!!」
ふかふか絨毯の長い廊下。妙な静けさに自分の緊張している心臓の音がやたら大きく感じる。
ピタリと止まった部屋のドアには一ノ瀬社長控室と書かれていた。
「じゃ、入るよ」
コクンと頷きギュッと両手を拳にして握りしめる。
(服装は、きっと大丈夫。背筋を伸ばして、しっかりと受け答えしなくちゃ)
(こ、これは想像以上に凄いです。でもこんなにたくさんの人がいたら私なんて蟻ののうなもの。雷斗くんのお父さんも私の存在に気がつくかどうか……)
雷斗くんは全ての人を把握しているようで、格の違いをやっぱり思い知らされた。思い知らされたけど、そんなことじゃもうめげません!!!
「じゃあ、親父のいる控室に顔出しに行くよ。大丈夫か?」
「は、はいぃぃぃっ。大丈夫です!!!」
ふかふか絨毯の長い廊下。妙な静けさに自分の緊張している心臓の音がやたら大きく感じる。
ピタリと止まった部屋のドアには一ノ瀬社長控室と書かれていた。
「じゃ、入るよ」
コクンと頷きギュッと両手を拳にして握りしめる。
(服装は、きっと大丈夫。背筋を伸ばして、しっかりと受け答えしなくちゃ)
