迎えたパーティー当日。朝早く起きて美容室に連行された私はプロの人達の巧みな技により、髪は綺麗に編み込まれ、メイクを施された。キラキラなドレスに少しは見合う女性になれているだろうか。不安になる。
「お客様、どうぞお鏡の前で確認なさってください、とっても綺麗ですよ」
ドレスが綺麗なのは百も承知だ。問題は私。ドキドキと心臓を鳴らしながら鏡に近づく。
「わぁ……」
自分が自分じゃないようなきらびやかさ。パッチリとした瞳に発色の綺麗なオレンジのリップ。頬は少し染まっているがコレは私ではなく、お化粧の色。
「ねぇ、とっても綺麗ですよ。ピンクのドレスも客様にピッタリ」
定員に褒めちぎられなんだか恥ずかしい。
戦に向かう武士はしっかりと武装して戦いに臨んでいたと思うけど、こんな気持ちだったのだろうか。まさに私はドレスと言う名の鎧を着て今日のパーティーに挑もうとしている。雷斗くんが選んでくれたこの淡いピンクのドレスに身を守られているようで、なんだかとても心強い。
胸に手を当ててそっと瞳を閉じる。
(今日はきっと大丈夫。お父さんに認めてもらえるはず)
何度も何度もおまじないのように繰り返した。
「お客様、どうぞお鏡の前で確認なさってください、とっても綺麗ですよ」
ドレスが綺麗なのは百も承知だ。問題は私。ドキドキと心臓を鳴らしながら鏡に近づく。
「わぁ……」
自分が自分じゃないようなきらびやかさ。パッチリとした瞳に発色の綺麗なオレンジのリップ。頬は少し染まっているがコレは私ではなく、お化粧の色。
「ねぇ、とっても綺麗ですよ。ピンクのドレスも客様にピッタリ」
定員に褒めちぎられなんだか恥ずかしい。
戦に向かう武士はしっかりと武装して戦いに臨んでいたと思うけど、こんな気持ちだったのだろうか。まさに私はドレスと言う名の鎧を着て今日のパーティーに挑もうとしている。雷斗くんが選んでくれたこの淡いピンクのドレスに身を守られているようで、なんだかとても心強い。
胸に手を当ててそっと瞳を閉じる。
(今日はきっと大丈夫。お父さんに認めてもらえるはず)
何度も何度もおまじないのように繰り返した。