「羽花、今日一緒に帰ろうぜ。久しぶりに羽花ママにも会いたいしさ、今日いるかな? 羽花の作った炒飯も食べたいな〜」
いや、確かに炒飯は中学生の頃よく作ってたけど高校生になってからはバイトが忙しくて全然作ってなかったんだけどなぁ。
(ふぇ!?)
無防備にぶらさっがっていただけの左手を翔ちゃんに取られていまい、小さい子が一人の子を奪い合っているような構図になってしまった。な、なにが起きているのですか!?
「しょ、翔ちゃん?」
「いいいですよね? 会長さん。羽花のこと連れて行っても」
ええ!? 私は雷斗くんと一緒に帰りたかったんですけども……
「よくない。ダメだ」
……え?
雷斗くんの低くて落ち着いた声、だけどちょっと怖くて眼鏡の奥の瞳は全く笑っていない。
「俺と羽花は久しぶりのデートなんだよ。誰にも邪魔されたくないから」
雷斗くんは翔ちゃんの腕をチョップして私から引き離した。
(え、まって!? 今日ってデートするんですか!?)
「じゃあ、失礼するよ」
「え、あ、翔ちゃんまたねっ」
早足でその場を離れる雷斗くんに必死でついていく。繋がったままの手が痛いくらい強く握られている。
いや、確かに炒飯は中学生の頃よく作ってたけど高校生になってからはバイトが忙しくて全然作ってなかったんだけどなぁ。
(ふぇ!?)
無防備にぶらさっがっていただけの左手を翔ちゃんに取られていまい、小さい子が一人の子を奪い合っているような構図になってしまった。な、なにが起きているのですか!?
「しょ、翔ちゃん?」
「いいいですよね? 会長さん。羽花のこと連れて行っても」
ええ!? 私は雷斗くんと一緒に帰りたかったんですけども……
「よくない。ダメだ」
……え?
雷斗くんの低くて落ち着いた声、だけどちょっと怖くて眼鏡の奥の瞳は全く笑っていない。
「俺と羽花は久しぶりのデートなんだよ。誰にも邪魔されたくないから」
雷斗くんは翔ちゃんの腕をチョップして私から引き離した。
(え、まって!? 今日ってデートするんですか!?)
「じゃあ、失礼するよ」
「え、あ、翔ちゃんまたねっ」
早足でその場を離れる雷斗くんに必死でついていく。繋がったままの手が痛いくらい強く握られている。