ひゃ~
元カレの元彼女同士が
ケースバイザーと担当学生という関係

寒い
寒すぎる

あたしは彼氏を奪い合うとかそういう世界に住んでいなかったし、今も住んでいないからわからない


でも、寒い世界になりそうなのは感じる


「あたし、どうしよう・・・」

『だって、さすがに、長野先生だって実習の厳しさを経験してきているから、あからさまなことはしてこないでしょ・・・』


気休め程度のことしか言えない自分が残念すぎる


「この1週間、松浦先生という温室の中で過ごしてきたから、実習の荒波の越え方なんてわからないよぅ。」

『確かに・・』

「しかも、今日、長野先生に、“あたしは松浦先生みたいに甘くないから”って宣戦布告されたの・・・」


昨日、朝ごはんを食べている時に
何かを言いかけていた絵里奈が言うのをやめた

そのことってもしかして、長野先生のことだった?


ケースバイザー就任前に絵里奈は長野先生の存在に気がついていたのかもしれない

それでも、あたし達はバイザーを選べない
あたしが般若を拒否できないように
絵里奈も長野先生を拒めない

それは動かない現実なんだ


『絵里奈。あたしは岡崎先生になんとしてもついてく。』

「・・・・・」

『だから、絵里奈も長野先生、怖くても一緒に頑張ろう!』

「・・・・そうだね。岡崎先生のほうが怖いもんね。頑張る。」

『じゃあ、お肉食ってスタミナつけるべ。』

「そうそう、スタミナ!」





実習6日目

地獄と天国みたいに対照的だったあたし達が
地獄と地獄のフィフティーフィフティーになった日
実習第1週目お疲れ様焼肉の会が
実習第2週目決起集会食いつくすぞ肉の日になった日