鼻ガブっ&突然のキスのち、お尻のかわいいホクロ見せろよというある意味衝撃的なバイバイをしてから約1か月。
今度こそ感動的なことをしたいと思っていたあたしが
自ら再会のハグを奪いに行こう
そう思っていたのに
「真緒、今、俺、チャレンジ中!」
約束時刻通りに姿を現した岡崎先生にあっけなく拒否される。
しかも、両手で白い箱を持ったまま微動だにしない。
「だから、俺に触るなよ。お触り禁止。」
感動のハグどころか、お触りも拒否どころか禁止される始末。
おまけに彼が持っている白い箱を凝視していて、明らかにあたしよりもその箱へ注意が向いている。
その姿がちょっとおかしいと思ったのがあたしだけではなかったようで、通行人も彼をよけて歩いている。
さすがにここにずっといるわけにはいかないと思ってあたし。
『岡崎先生、とりあえずここから移動しません?』
移動を促した。
結果、
「まお~、丁度良かった。お前、これ持って。まおの荷物は全部俺が持つから。」
『えっ?この箱をあたしが・・ですか?』
「そうそう。はい、両手出して。」
『えっ、こうですか?!』
般若岡崎の珍しいニコニコ顔につられて、両手を彼の前に差し出したあたしの両手の上にその白い箱が載せられた。
「良し!ちゃんと持ったな。じゃあ、それ持ってウチへ行くぞ。」
『えっ?ウチ?』
「驚いてるみたいだけど、真緒はどこ行くつもりだったんだ?」
ちょっと待って
岡崎先生から郵送されてきた書類には“病院へ出張”って書いてあったんだけど・・・
しかも、今年の高山祭の時に絵里奈に会った時に、謝恩会後の話を聞き出された際に
“彼の自宅に行く イコール エッチするってことだよ!”って念を押された
そういうことはあり得るって思ってはいるけど、こんな昼間から直行するとかまで考えていなかった・・・
『まっ昼間から、自宅なんて・・・ひゃ~!!!』
「なんか、凄いこと、考えてねーか?真緒は。」
『だから、そんな破廉恥・・・』
「・・・まおちゃんってば、お盛ん!!! ぴよ〇んもビックリしちゃう~。」



