人の運命は初めから決まっているのだろうか。



静かな朝、今日から高校生活が始まる。
静寂さを破るように付けた朝のニュース。
テレビからは満開の桜のこと、アナウンサーからの新学期へのお祝いの言葉などが聞こえる。




コーヒーを注いだ真っ白なカップに指を引っ掛け口の中に入れる。私は口の中に残るほろ苦いこの味が好きだ。



真新しい制服を着てほとんど荷物の入ってないリュックを背負って家を出た。