突然なにかを思い出したように、わうくんが「あっ」と声を出した。
そして袋をガサゴソ。何かを探しているみたいです。
そして両手を後ろで隠しながら、私の目の前で立ち止まった。
「もこちゃんちょっとだけ寝てて」
「えぇ?」
寝てて…?目を閉じててってこと…?
言われるがままにゆっくり目を閉じると、頭の上に何か小さな重みを感じた気がした。
ん…?
わうくんに頭を撫でられてるのかな?
「はいっ…いいよ!」
目を開けた先に何かがあるのかな?なんて思いながら少しだけドキドキしながら目を開けた。
けれど目を閉じる前と変わらない景色と、わうくんの姿。
「……?」
コテッと首を傾げていると、ケータイの通知音が鳴った。
画面にはお母さんの文字。
「あ…お母さんとお父さん、もうすぐ帰ってくるって」
「あっ、じゃぁもう帰るね!」
……もう帰っちゃうんだ
わうくんはいつも、家族との時間を大切にしてねって言って、両親が帰ってくる前にさよならする。
ちょっとだけ寂しい…けど、
「今日はすごくたのしかった」
わうくんの瞳を見つめてそう言ったけれど、わうくんは私とは違う方向を向いていた。
その視線をゆっくりたどる。
そしてハッとした。
無意識にわうくんの服をきゅっと掴んでしまっていたのです。



