地味子通りますっ



大きなシャンデリア、山のように積まれた美味しそうな食べ物、着飾った人間。




私の大嫌いな場所。でも、今日は翔にエスコートされてるんだから恥ずかしい思いはさせらんない。




引き攣る顔を一生懸命伸ばす。




「紗南、俺ちょっと挨拶回りしてくっから、ここで飯でも食って待ってろよな。」




「分かった」




頭をポンポンと軽く叩いて去っていく翔。その後ろ姿はスーツのせいか、いつも以上にたくましく見えた。




何から食べようか迷いながら並んだ食事を見ていると、、




「キャーーーーーー!!!」