ほんとは、なんて勝手なことするんだって罵りたくなったけど、泣きすぎて疲れて、もうそれどころじゃなかった。
「それと、日曜日暇か?」
「暇じゃない。」
「そっか。暇か。じゃあ日曜日、学校の最寄り駅に10時集合。遅れんなよ〜」
じゃあな〜なんて言って去って行く市ヶ谷翔。おいおい、私、暇じゃないっていったよな?本当は何も用事はないけど........。
日本語通じないのだろうか?頭良い人って思考回路わやなんだなぁ。
市ヶ谷翔が去っていった屋上の扉をぼんやり眺めながら、そんな事を考えていた。
この時の私には、危機感が足りなかったのかもしれない。
