地味子通りますっ



「ちょっと!!アンタいい加減にしなさいよ!いくら人の弱みを握ってるとしても言っても、ここまで嫌がらせする事はないじゃないですかっ!!食べ物の恨みっていうのはですね、死んで地獄に行ったって永遠に続くんですからね!?私が........今日、どれだけ楽しみに........していたことかっ!あなたには到底理解できないでしょうねっっ!私は怒りで腸が煮えくり返りそうですっ!いいえ!返ってます!!!!!」




半泣き状態で訴える。我ながら酷い言い分だが、これはしょうがない。市ヶ谷翔が悪い。




「........ったよ。」




「え?」




「悪かったよ。でも、あの、言いにくいんだけど、その、美味かった........から。今度俺に作って来て欲しい........。」




なにそれ。ずるい。そんな照れた顔しながら言われたら、許すしかないじゃん。私だって悪い人間ではないのだから。




「........分かりました。」




「ブハッッ!!!単純!!」




は?????かっ、からかわれてたの!?んー、あーーー!ムカつくっっ




私の顔に浮かんだ青筋がピクピク動いている。



「もう知りませんっ!私、帰らせていただきます!!!」