「いきなり辞めないで、有休消化も兼ねて、少し休むのはどうだ?」
宏貴の提案に恵理は頷いた。

仕事をやめるにしてもいろいろと引継ぎや後任者を探さなければならない。

ほかの誰かが・・・宏貴とペアを組むことになる・・・。

その相手も見つけなければ宏貴自身にも迷惑が掛かってしまう。

恵理の仕事はいつ体調が崩れても大丈夫なように、宏貴がかなりセーブしてくれていて、納期の迫った仕事はない。

恵理は担当していた仕事のデザインを完成させてから、2週間、仕事を休むことにした。