二人は駐車場に車を置いて、砂浜に向かって歩き出した。

砂に足を取られそうになると、宏貴がつないだ手をひいてくれる。


波打ち際に近づくと恵理はその場に座った。

宏貴も隣に座る。


しばらく二人はよせてはかえす波を見つめた。



忙しすぎる毎日を過ごしてきた二人にとって、久しぶりに全身で自然を感じる時間。

自然と恵理の瞳から涙が溢れる。