想いのままに心のままに ~結婚より仕事の30女が身ごもりました~

磯貝医師との診察も宏貴が立ち会った。

恵理は目を覚ましてからも、涙を静かに流しまだ完全には精神状態は落ちついていない。
ショックなことがあった時、恵理はパニックを起こす。
その症状は人それぞれらしいが、恵理の場合は頭痛がしたり、過呼吸になったり、手足が冷たくなったり、全身がざわざわと落ち着かない状態になった経験があるらしい。

磯貝医師はその一つ一つにアドバイスをくれた。

落ち着ける体勢を探すこと。
大きく深呼吸をして、特に、ゆっくりと息を吐きだすことに集中すること。
そばにいる人は、ゆっくりと呼吸をすることを伝えたり、冷えた手足をさするだけでも、恵理は楽になれるらしい。

症状を抑えたり和らげる薬も処方された。

「今は心と体をゆっくりと休ませることです。自分を追い込まず、何も考えずに、自分の心を守ることに専念してください。」
「・・・」
恵理はベッドに横になったまま、ほとんど話ができないような状態だ。