想いのままに心のままに ~結婚より仕事の30女が身ごもりました~

宏貴は週末ずっと恵理の部屋にいた。
朝になり、自分の部屋で身支度を整えてから、宏貴は恵理の部屋に戻る。

言葉は多く交わさないものの、宏貴が恵理を守ろうとしているのは宏貴の行動で伝わっている。

「行ける?」
夕べも何度かつわりで恵理はトイレに駆け込んだ。
朝も、目覚ましが鳴る前からトイレに駆け込み、この週末もろくに食事ができていない。

食べたものもすぐに吐いてしまう。

恵理が少しでも食べられるようにと、宏貴は夜中に果物を買いに離れた場所にある24時間営業のスーパーマーケットまで車を走らせたり、近くのコンビニに飲み物を買いに行ってくれた。恵理が吐き気を感じてトイレに駆け込むたびに、一緒にトイレに向かい、背中をさすってくれる。

落ち着くと恵理を抱き上げてベッドまで運んでくれた。

自分でも何が大丈夫で、何がだめかわからない恵理。
何も言えない恵理の代わりにあれこれ試せるように、携帯電話で検索をして買ってきてくれる宏貴の姿に心が痛んだ。