大人になる方法

ななみ)「てか心ってそういう服着るタイプだった?」

のの)「だよね、ののも思った〜!」 …




なんで、なんで、この2人はここにいるの?

どうして、そんなふうに話せるの?

何かをされた側は、されたことを忘れない。

でも、した側はすぐに忘れる。

そういうものなんだ。




ななみ)「聞いてる??心?」

心)「え?あ、うん…」

のの)「近いうちに中学の頃のあのメンバーで集まりたいなって思ってるの」

ななみ)「だからまた連絡するね!じゃあね〜」


過ぎ去った嵐を見送り再び歩き出す脚は
自分の脚ではないような気がした。


嫌い、大っ嫌い。

連絡なんてしないで。

もう2度と、私の前に現れないで。

だけど私、笑ってた。

笑いたくもない相手に向かって、また笑った。

もうやめるって決めてたのに。




「こーこーろ!!」

「…ぃ、いやっ!!!」

「えっ?どうしたの??ごめん!!」

「あ…ニイナ、違うの…!」

「不審者とでも思った??笑」

「…笑笑 あれ、凛は?」

「あー、なんかバイト先にある忘れ物取りに行ってから来るって」

「…凛ってバイトしてるの?」

「うん、1年の頃からずっと同じバイトしてる」

「……そうなんだ、」




ニイナの話は、右から左に流れ
頭の中心にはあの2人の笑顔が浮かんでいる。

いろいろ、ごめん。

ごめんなさい。