優しく残忍な人。

ふと総司さんの顔が浮かび、

私は金平糖を勧めた。

「金平糖?

それはお千代ちゃんが好きなのだろ?」

「そ、そうですよね!

今日は━━━━━━━━」

女が好きなものなんて勧めても

他のものを選ぶのが

常識のような世の中。

けれどあの方は、

総司さんは選んでくれた。

小さいけれど甘いお菓子を。

とても美味しい金平糖を。