優しく残忍な人。

あれからお店を出たけれど、

沖田さんは口を開かない。

5歩前を歩いているだけ。

「沖田さん·····?」

私は勇気をだして

声を掛けた。

けれど返事はない。

どうしたらいいか困っていると

ようやく沖田さんは

口を開いてくれた。

「何故ですか?」

最初はそんな言葉だった。

「なんのことでしょう?」

私はわからず質問し返した。