━━コンコン━━

夜眠りについた頃、

扉が叩かれる音がした。

父は寝静まっているようで

代わりに私は扉へ向かった。

「千代ちゃん、私。」

ゆきちゃんの声だった。

私は扉を開けた。

「こんな夜にどうしたの?」

いつもと様子の違うゆきちゃんに

私は不安を感じた。

「実はね。

伊東さんが殺されたの。」