「おゆきちゃんの家は

一人娘だし·····。

俺は実家なんてもうないからさ。

おゆきちゃんの家を実家と思わせて。」

そう言ったらしい。

斉藤さんはしばらく忙しく、

あまり会えない。

けれど大丈夫。

私には斉藤さんがくださった

お守りがあるから。

斉藤さんがいつもそばにいてくれるよう。

それから数ヶ月後の夜、

悲しい事件が起こった。