優しく残忍な人。

ゆきちゃんの目から

涙がこぼれた。

「·····平助さんはね、

お父さんが認めてくれるまで

何度も挨拶に行くって。

けどね、お父さんは絶対に許さない。

商家との縁談があるから

それを切ることはできないって。

でも会ったこともない相手と

一緒になるなんて嫌だ···!

わがままなのは分かってる。

でも、私が一緒にいたいのは

平助さんだけなんだよ····。」