優しく残忍な人。

「もう少し考えてから

会いに行くほうがいい。

千代を手放すか、

守り抜くか。」

一さんは出ていった。

守り抜く?

馬鹿な事を言わないで欲しい。

「ゴホッゴホッ·····!」

こんな体で守れるわけが無い。

羨ましい。

斬られることがなければ

生涯を共に出来る一さんが。

私はどんなに頑張っても

斬られることなどなかったとしても、

労咳のせいでお千代さんを

置いて逝ってしまうんだ。