「…まったくあなたは。なんでそう、可愛いんだろ」

可愛い、可愛い。あー、可愛い!!

言いながらぐしゃぐしゃと両手で、私の頭を撫でる律さん。

あー!!朝、頑張ってアイロンかけたのに!!

必死で乱された髪の毛を手ぐしで撫で付ける。

「こんなに可愛かったら、他のヤツが寄ってくるでしょう」

他のヤツに取られないように、ですよ。

そうしてそのくちびるも、ね。なんで、そんなにツヤツヤしてるのかな?

律さんのぬくい右手の人差し指と親指が私の両頬を摘まんだ。