お兄ちゃんのバイクに跨る。
ぎゅっとお兄ちゃんに抱きつく。
筋肉質で硬いお腹
血管が見えてる腕
私のためにバイクを走らせてくれているか分からないけどお兄ちゃんとのドライブは好きだ。
ヘルメットの中に入りきらなかった長い髪が風に揺れている。
お兄ちゃんは無言で走らせてくれている。
何分経ったのだろう?
知らない内に海まで来ていた。
やっぱり夏だけど夜はまだ肌寒い
砂場にどかっと腰を下ろしたお兄ちゃん
何も言わないで隣をぽんぽんと叩いてる
隣に座れと言うことだろうか?
相川みつる「なんでこんなとこに連れて来たの?」
相川幸次郎「海…見たくて」
私は心の中で笑った。
お兄ちゃんらしくない
心の中でつぶやいたつもりなのに声に出していたみたいだ。
相川幸次郎「だめか?」
そう言うと海の塩水をバシャとかけてきた。
相川みつる「冷たっ」
私はお兄ちゃんにやられたように塩水をかけた。
そしてどっちも疲れただ海を眺めていた。
相川幸次郎「…帰るか」
私は首を縦に振った。
