白い天使


駅から私の家は10分もかからない所にもある。

その道をとぼとぼ歩く。




家に着き鍵を挿したら開いていた。

え…?泥棒?

恐る恐る覗くと玄関に見覚えのあるヒールの黒い靴が置かれていた。

え?ママ帰って来たの?


急いでリビングに行くと

ダイニングテーブルでママが何やらパソコンで仕事をしていた。

それを見てほっとした。

私の家は大きいけれど私の居場所はない。

帰って来たのにいつものように反応はない。
今日がバスケの練習試合だって事も多分忘れている。

部長に昇格してこれまで以上に頑張んなくちゃと言っていたから…

少し経ったらパパも帰って来た。

それも何もなかったかのように何やら資料を見ながらぶつぶつ呟いている。

私はキッチンにある冷蔵庫に手をやりお茶を取って一杯だけ飲み2階の自分の部屋に入る。

荷物を下ろし真っ先にベットへダイブした。

着替えもしないで私はいつの間にか眠りについていた。