相川みつる「パス」

体育館に響く私の声…

真夏で蒸し暑く汗を飛ばしながら今日は南高とバスケの練習試合

53対54で私達の学校東高が負けている。

試合終了も間近

キャプテンの夏樹先輩がシュートを外し終わりを告げるホイッスルが広い体育館に響渡る。

それを聞き終わったんだと気付き南高の人達とお別れの挨拶を交わした。


夏樹先輩は悔しそうな顔をしている。


それをマネージャーの夏帆先輩がフォローをしている。

山口真衣「お疲れ様…はぁはぁ」

肩をポンと叩く真衣

相川みつる「お疲れ」

疲れて水分補給をしていると監督がきた。

監督「キャプテン来い」

怖い顔で夏樹先輩を呼ぶと

顧問「今日は疲れたと思うから明日の部活は休みでもうみんな帰っていいぞ、お疲れ」

そう手短に言って私達の挨拶をあとにして、夏樹先輩と消えて行った。

噂好きの舞子が私の耳に手をやり話し始めた。

七海舞子「あの2人付き合っているって噂だよ」

相川みつる「え?そうなの?」

山口真衣「そうらしいよ?知らなかったの?」

真衣にそう言われ笑われてしまった。

この時はまだくだらない話しするのが楽しかったのに

部活を学校を行くのが楽しかったのに

神様は不公平だ。

私の楽しみを奪うのだから…

でもこの時はまだ知る由もなかった…