私は悟史くんから離れ、加奈の元に寄る。
「加奈、ありがとう。本当にありがとう。加奈のおかげでやっと気持ち伝えられた。加奈がずっと背中押してくれたから…一歩を踏み出すことができた。本当にありがとう。加奈のおかげで今、こうして幸せ掴んでる。感謝してるよ。本当に。」
私は涙を流しながらそう伝えた。
「私のおかげ?何言ってるの、茉莉?」
「へ?」
思いがけない一言に私は気の抜けた返事をしてしまった。
「茉莉は自分で一歩を踏み出して、自分で気持ち伝えたんでしょ?だから、私は何もしてないよ?茉莉は自分の力で、自らの力で前に進んだんだもん。だからね、私に感謝なんてしなくていいんだよ?ね?」
「でも…私は加奈のアドバイスがなかったら気持ち、伝えてないもん。」
「茉莉は、自分で好きって伝えたんだからね!」
私たちは涙を流しながら抱き合った。
加奈はおめでとうって言って、頭を撫でてくれた。
―私たちは今も幸せでやっています。
私は悟史とらぶらぶしています。
加奈とは相変わらず仲よくやっています。
きっと加奈が居なかったら、
私は悟史に気持ちを伝えられてなかっただろう。
加奈に、感謝してもしきれない。
加奈…本当にありがとう。
本当に感謝してる。
今度は、加奈の番だね。
加奈、悟史…大好きだよ!
【END】