クラスの男子が全員、元カレだった件





「確か、8番は……」


番号が書いてある箱を漁ると、あった。やけに小さい箱だ。さすが広田博。小さい箱で収まるほど、私にお金を使わなかったということだ。


その箱の中を開けると、また小さな箱が一つだけ入っていた。


箱、箱、箱とマトリョーシカ方式で続いた中身は、ハートのネックレスだった。


「そうか、これのことを言ってたんだ」


これを見た瞬間、私はすべて思い出した。


箱に綺麗に仕舞っていた理由も、広田博からこれをもらったときに、決めたことも。