「じゃあ、どこで食べる?」 と聞くと、重松茂は「実はもう、決めてあるんだ」と言ったから、私は本当に驚いた。 優柔不断、五里霧中が今日はまったくない。 まるで予習でもしてきたのかと思うほど、遅刻してきた以外は、スムーズに行く。 そんな自信に満ち溢れた重松茂の背中から、少し遅れて付いていく。 傍から見ると、ひと昔前の夫婦のように思えてきて、途端に重松茂という男がたくましく思えてくる。