「で、記念すべき100回大会はどうなったわけ?」
と旧友青山碧が聞いた。
「結局、埒が明かなかったから、私が『なら、どっちのお好み焼きが好きか、それぞれ作って食べ比べしたらいいんじゃない?』って提案したの」
「んで?」
「お母さんが勝ったよ。お父さん、料理下手だし」
「そういえば和泉のお父さん、びっくりするほど不器用だったもんね。昔、和泉のお父さんが作ったお弁当食べたけど、背筋凍ったもん」
「あー、中学の運動会の時の枝豆以外全部真っ黒弁当事件のことね。お母さんが病気してて、代わりにお父さんが作って……あれは、凍ったね」



